スピードが速い人は、準備運動を怠らない人。
■スピードが速い人。
「あの人はスピードが速い」と言う時、多くの人は、現象面で遅速を判断します。
「○○からまだ何日しか経っていないのに行動したなんて、速い!」
「○○すると言ってからまだ1か月しか経っていないのに行動したなんて、速い!」
という風に。
ここでいう「スピード」は、作業スピードではなく、行動スピード。
つまり、何かを決めて、行動に移すスピードです。
■理解できないスピード感
これまで僕は、猛烈にスピードが速い人をみて、「え!?そんなにすぐ動いて大丈夫ですか?もっと考えた方がいいんじゃないですか!?」と思っていました。
だけど、本人はどこ吹く風。
どんどんスピードを上げて、どんどんやりたいことを実現していきました。
ある時僕は気付きました。
スピードが速い人とは、”準備運動を怠らない人”ではないか、と。
スピードが速い人は、思慮が浅いとか、大胆なのではなく、実は、それまでに物凄く考えてきた、慎重な人なのではないか、と。
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■準備運動。
声が掛かった時、チャンスが訪れた時、行動に移せるタイミングが来た時。
その時点で準備運動を済ませて居た人。つまり、自分にとって何が必要かを考えてきた人、自分の向かいたい方向が分かっている人は、すぐに行動に移せます。
他方、チャンスが訪れた段階で、
「ちょっと、今から考えます」
「自分の向かいたい方向が分かってないので、それが必要かどうか分かりません」
「準備ができたらまた言います」
と言った時点で、出足が遅れます。
いつの間にかそのチャンスが別の人に回されるかもしれません。
「チャンスの神様は前髪しか無い」と言われますし。
■例えばスポーツ。
監督が、ある選手を投入しようとベンチを振り返ります。
その時、その選手が座っていたら、「すぐには投入できないな」と思いますよね。「今からアップします!」と言ったところで、アップが出来た頃には戦況は変わっているかもしれません。
他方、既に準備運動(アップ)を済ませていたら、「よし行くぞ」と言えますよね。
■準備運動を続けてきた人は。
チャンスが訪れた時点で準備運動を済ませていた人も。
チャンスが訪れた時から準備運動を始める人も。
”準備運動に掛かる時間”は、(一応)同じです。
だけど、両者は、成果において大きく異なります。
準備運動をしてきた人は、チャンスが訪れたらすぐに行動に移せます。
僕が過去にそう思ったように、「え!?そんなにすぐ動いて大丈夫ですか?もっと考えた方がいいんじゃないですか!?」と思われます。
だけど本人は、既に準備運動を続けてきたので、何も唐突なことではありません。
突然訪れたチャンスは、ハプニングではなく、予定として組み込まれていたものではないでしょうか。
スピードが速い人は、準備運動を全力でやる人です。
スピードが速い人は、何の準備運動をすれば良いか、意識している人です。
スピードが速い人は、準備運動するかどうかを、損得で考えない人です。
だって、準備運動をいくらやっても、チャンスが訪れるとは限りませんから。
だけど、チャンスが訪れた時から始めた準備運動で、果たしてチャンスをものに出来るでしょうか。
何に対して、どういう準備運動を、いつから始めるか。
これを見定めるスキルを身につけるのは、日々の意識ではないでしょうか。
即答力の話も、同じこと。
■今日のトリガークエスチョン
あなたの人生の歯車を回す、トリガー(引き金)となる質問をします。
Q,あなたが今、「○○が来たら(起こったら)、○○しよう」と思って準備運動をしていることは何ですか?