私は決して人脈は広いというわけではありません。
それでも,私の知人が何かを必要としていて,「あの人を紹介すれば喜んでくれるかも」と思うことがあります。
人を紹介する以外でも,人に頼み事をすることがあります。
① お願いをする相手にメリットを渡すこと。
お願いごとをした相手に,感謝の言葉だけでは足りないと考えています。
わざわざ忙しい時間を割いてもらうわけです。
また,自分では提供できない知識や経験を提供してもらうわけです。
ですから,それに見合ったメリットを渡すのが誠意だと思います。
ただ,何をメリットと考えるかは人それぞれであり,お願いごとの度に渡さなければならないとは思っていません。
ただ,メリットを渡すというのは,結構大変です。
都合よく仕事を回せるとは限りませんし,とにかく現金を渡せばいいというわけでもありません。
望ましいのは,自分自身がメリットになることかと思います。
自分が何かの専門性を身につけたり,幅広く誰かを紹介できる人脈を持っていたり(ただこの場合は,結局紹介する相手へのメリットの問題になりますが)。
② お願いごとをする前に自分からメリットを渡す
「今度仕事紹介するから,お願いごと聞いて」というような前借り的お願いは避けています。
③ お願いごと1つに対し,複数のメリットを渡す
お願いごと1つに対して1つのメリットでは足りないと感じています。ましてや,複数のお願いごとをするなんて。
人は,してもらったことより自分がしたことを多く見積もると感じます。
ですから,客観的には1対1の交換でも,「自分はこんなにしたのに」と感じさせてしまう危険性があるということです。
誰もがそう思うわけではありませんが,そう思われてしまう危険性を念頭に置いた方が良い。
また,「紹介したくなるような人」というのは,複数の強みを持っていることが多い。
だから,「あの人もこの人も,あの人を紹介すれば喜んでくれる!」と考えてしまいますが,そんなことをしていたら嫌われます。
そんな凄い人に自分がメリットを与えるのも大変です。
このようにメリットメリットと書いていると,打算的というか損得勘定のように聞こえるかもしれません。
ただ,やはり人と人のつながりには,何らかのメリットの交換が行われていると思うわけです。
無償で動くこともあります。
ただ,これは金銭的な意味でのメリットの交換が無いだけで,「相手が喜んでくれること」が嬉しいと感じていれば,その嬉しいという感情になれたこと自体がメリットだと思うのです。
相手が喜んでくれなくても,何かをさせていただくだけで嬉しいということもあります。
渡せるメリットが少ないのにお願いごとを聞いてくれることもあります。
だけど,それは結果論です。
最初から,「何も渡せないけどお願いごと聞いてくださいよ」という姿勢で臨むのとは全く異なります。
たくさんのメリットを渡せる自分になること。
そして,たくさんのメリットを渡すこと。
姿勢としてはこれが重要ではないかと感じています。
「出逢いの大学」(千葉智之さん著)
千葉智之さんの人脈は凄そうです。
千葉さんが,人と人とをつなげることに喜びを感じるという点は,最近良くわかります。