心を鍛える〜「凡事徹底」(鍵山秀三郎さん著)を読んで①〜
■イエローハット創業者である鍵山秀三郎さんの「凡事徹底」
この本のタイトルに象徴されますが、鍵山さんの本からは、当たり前のことを徹底して続けることは当たり前ではないというメッセージを感じます。
小倉広さんが紹介されていたのがきっかけで読みました。
■小さく生きて大きく遺す。
鍵山さんは、ホテルに備え付けられた石鹸やシャンプー等を使い尽くさないそうです。そして、次のように述べられています。
お金を払ったから使って当たり前という考え方は持ちません。
そういうふうにしていくと、実にいろいろないいことがたくさん起こりました。
(中略)
これは、枠を小さめにするという考え方で、私はそれを「小さく生きて大きく遺す」という考え方で表しています。
自分の生活はこじんまり小さく、そしてやる事業などはなるべく大きくするということです。
■以前の僕の考え方。
僕は、
「使えるものは使わないと損!」
「やらなくて良いことをやるのは損!」
という考えでした。
ホテルのアメニティグッズは片っ端から使っていましたし、チェックアウトするときは散らかしっぱなしでした。
牛丼屋の紅しょうがは出来るだけたくさん食べていました。
スタバのペーパーナプキンは必要以上に取っていました。
全部含めての料金なんだから、使わないと損。
片付けも含めての料金なんだから、自分で片付けるのは損。
正に鍵山さんが言う「お金を払ったから使って当たり前」という考え方でした。
食べ放題のお店に行くと、たくさん食べないと損だと思ってしまう感覚と同じです。
■間違いではない。
アメニティを使っても、紅しょうがをたくさん食べても、ダメでも間違いでもないんです。それを見越しての料金設定ですから。
だけど、「使わないと損」という考え方に、ふと違和感を覚えました。
いつからか、少しずつ、そういう考え方を止めるようにしました。
なぜかと言われると、明確な答えはありません。
ただ、掃除をしてくれる人も、仕事とはいえ、散らかり放題の部屋を掃除するより、配慮が感じられる部屋を掃除する方が気持ちいいだろうなと思いました。
飲食店でも、綺麗に食べた方が、お店の人は気持ちいいかなぁと。
自分がサービスする側に回った時、仕事とは言え、配慮してもらうと気持ち良さが全然違います。
大きく使うか、小さく使うかという違いは、日常のいたるところにあります。
道に大きく広がって歩く方法もあれば、端を歩く方法もあります。
狭い場所でダラダラ歩く方法もあれば、さっと歩く方法もあります。
電車で座る時、足を広げて座るか、閉じて座るか。
至る所にあります。
明日は、どうしてこの考え方をお勧めするかを書きます。