1 無形の仕事
無形の仕事がお金に変わる仕事はたくさんあります。
知識の提供や,物の動きはないけれど,その人自身が何かサービスを提供する仕事です。
専門職になればなるほど,その知識を得るために多くの資金と努力を費やしています。
例えばお医者さん。診察の結果,特になんともなくても,費用を支払います。
これは,「なんともない」という判断できた知識,診察をしてもらうという時間・労力に対して支払うものです。
2 無形の仕事への敬意が足りない人
しかし,中には,気安く知識を借用しようとしたり,これをしてくれ,と頼んでくる人がいます。
ずるい人だと,散々頼みたいことを話して,こちらが引き受ける雰囲気になった時に,「実は報酬はお支払できないのですが」と後出しじゃんけんをしてくる。
ただこの場合はかろうじて「報酬を支払いたいのだが」という発想はあるが,全くこういう発想が無い人としか思えない人もいます。
最初報酬無しで知識を提供したので,報酬無しが当然の前提のように次々頼みごとをしてくる人もいます。
そういう人に限って,当初引き受けていた内容に,後日「これもできませんか」と後出しじゃんけんをしてくる。
こちらから物品を提供するわけでも,こちらが材料を調達する等の経費がかからないから,目に見える経済的マイナスが無いので良いとでも思っているのだろうか。
しかし,知識や労働をタダ売りすることは,他の顧客との関係も問題だし,割いた時間の分だけ,他の仕事に回せる時間が減ります。
3 「無償」の位置づけ
私としても,無償では何もやりません,というつもりは全くありません。
HPで無料で専門知識を公開している方もいますし,無料見積や無料相談等,無償のサービスを一定範囲で提供することが,その先の仕事につながるということは分かっています。
また,世のため人のためということで,自費で冊子を作って配っている方もいます。
ただ,限度があります。
そして,その無償に甘えてくる人に対し,「いつか仕事を依頼してくれるかもしれないから」とダラダラお付き合いするのは避けなければなりません。
結局,自分の中で,「ここまでは,こういう目的のために無償で行う」という基準を持たねばならないと思います。
最初から断るよりも,いくつか引き受けた後で「これ以上は無理」と断る方が,反感を買いやすくなります。
「なんで今更」という反感等です。
こちらとしては,「今まで無償でやってやったのに」と思うでしょうが,見えている世界が違うので,全く違う印象を持ってしまうわけです。
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