独立半年を振り返ってVol.2~自由になっても、自由には選べない~
▼「独立したい。フリーランスって良いな」
そう感じる大きなポイントは、
「自由にできる」
というところではないでしょうか。
▼勤務していると、
●大量の仕事を振られたり、
●やりたくない仕事を押し付けられたり、
●不本意な異動をさせられたり、
●理不尽に怒られたり、
●人間関係で悩んだり、
●やってもやっても給料が上がらなかったり、
●理解できない慣習があったり、
●働く時間や場所を決められていたり、
思い通りにいかないことは多いですよね。
▼ただ、「独立すると、自由で良いですね」
と言う時の「自由」というのは、
「会社で感じている不自由から自由になれる」
という意味に過ぎなかったりします。
しかし、会社で感じていた不自由から自由になって、
それでオールオッケーかというと、
とんでもありません。
▼自由は、「無」でしかありません。
「無」であることは、
その状態ではお金は入ってこないということです。
▼独立した瞬間から、
誰も何も押し付けてこない代わりに、
全て自分で選ばなければなりません。
そして、とっても大事なことは、
『選べるだけの自分』
にならなければならないということです。
▼「こういう仕事をしたい!」
「こういう人を雇いたい!」
「こういう働き方をしたい!」
「これくらい収入が欲しい!」
望むのは自由ですが、
仕事、人、働き方、収入を選ぶには、
それを選べるだけの自分であることが大前提です。
選り好みするという意味ではなくて、
「選んでもらえる自分である」という言い方もできます。
▼つまり、
「こういう仕事をしたい!」
といくら望んでも、
自分に、その仕事を依頼してもらう価値がなければ、
誰も頼んでくれません。
勤務時代にできていた仕事は、
その会社が「その仕事を依頼してもらう価値」
があったからこそ。
フリーになったら依頼してもらえない仕事なんて
山ほどあります。
▼自分がしたい仕事をする。
働きたい人と働く。
好きな働き方をする。
欲しい収入を得る。
そのためには、
それを選べるだけの自分でなければなりません。
▼そもそも独立当初は、
選べる範囲は狭いことが多いでしょう。
僕はそうでした。
▼会社で不自由だと感じていた範囲のことというのは、
ごく限られた範囲です。
働く時間が自由になったところで、
服装が自由になったところで、
働く場所が自由になったところで、
事業の成功とは別次元です。
▼勤務していると、
どこからともなく仕事がやってくるような感覚に陥りますが、
独立してみて、それはただの錯覚だと気付きました。
独立前から頭では分かってはいたのですが、
やはり、実感が違います。
何もしなければ、仕事はこない。
何もしなければ、預金残高が減っていくだけ。
当たり前過ぎる真実に、改めて気付かされました。
▼なんだか、
独立のネガティブサイドのように書いてしまいましたが、
「選べるだけの自分でなければならない」
ということは、
「選べるだけの自分にさえなれば、選べる」
ということです。
スキル、人格、魅力などを高めていけば、
選べることはどんどん増えます。
▼そのためには意識と努力が必要になりますが、
その意識と努力が、
良くも悪くも自分にダイレクトに返ってくる。
これは独立の醍醐味です。
▼独立によって得られる最大の自由は、
あらゆる方向に向かって歩いていける自由かもしれません。
▼ただそれは、
自分の足で歩き続けなければならないという責任でもあります。
そこにワクワクを感じられるなら独立に傾きますし、
そこにワクワクを感じないのなら独立しない方に傾きます。
▼「独立したい」という声はチラホラ聞きますが、
会社で感じている不自由から自由になりたいというのが
主たる動機であれば、
ちょっと冷静に考えた方が良いかもしれません。
▼さも分かったように書いてしまいましたが、
独立半年の今の実感としては、こういう感じです。
僕はまだまだ選べる範囲は限られています。
これから、
たとえ少しずつでも広げていきたいと思います。
独立して成功された方が書かれた本、
たくさんの独立事例に触れてきた方の本は、
たくさんあります。
ぜひ手にとって見てください。