人と人とが分かり合えない原因〜今すぐ背を向けよう!〜
■人と人とが分かり合えない原因。
みなさんは、
「あの人とはいくら話しても話が噛み合わない」
「あの人の言うことには納得いかない」
と感じた経験があると思います。
その場合、おそらく相手も同じことを思っています(あるいは何も気にしていません)。
分かり合えない原因は色々考えられますが、大きな原因の一つは、
「基準が違う」
という部分にあると思います。
■基準の違いの具体例。
例えばお互いが、「効率的に業務を進められる方法はどれだろう」という基準で話したとします。
僕はA案が効率的だと言います。
ところが相手はB案を出してきました。
結局B案が効率的だと理解できれば、僕はA案を捨ててB案に賛成します。
ところが、ある人は「効率的に業務を進められる方法はどれだろう」という基準で話しているのに、別の人は「どれが自分にとって得か」という基準で話していたとします。
お互い、物事を図る基準が違うので、話が噛み合うはずがありません。
あるいは、「クライアントのため」という抽象的なレベルでは基準は合致していても、ある人は「クライアントに出来るだけ時間をとらせないことがクライアントのため」と考え、別の人は「直接会うことがクライアントのため」と考えたとします。
例えば前者は、わざわざ時間を取ってもらうのは悪いので電話で済ませられるなら電話でと考えますが、後者は、電話で済ませるなんて非礼だと考えます。
この場合も、物事を図る基準が違うので、話が噛み合うはずがありません。
基準が違う相手のことを自分の基準で考えようとすると、相手の主張や行動は理解できません。
「なぜこうしないの?」「なぜそんなことをするの?」という風に、「なぜ」ばかり頭に浮かんでしまいます。
そして、同じことを相手も思っているでしょう。
■無用なエネルギーを使わない。
どの基準が良い・悪いの話ではありません。
ただ、話が噛み合わないことに苛立つより、「そもそも基準が違うんだから噛み合わないのは当たり前だ」位に思っていた方が無用なエネルギーを使わずに済みます。
「無用なエネルギーを使わない」とは、相手に屈することでも、相手の言いなりになることでもありません。
有限であるエネルギーを、基準の違う相手に使うのではなく、もっと使うべき場所があるということです。
どうしても理解できない人、納得の行かない人が居たとします。
だけど、自分が、その理解できない人、納得の行かない人と接さざるをえないのは、それが今の自分の限界だから。僕はそう考えます。
だから、シンプルな話で、自分がその場所に留まる必要が無いくらい成長すれば良い。
ただ逃げるだけなら、逃げた先で同種の問題にぶちあたります。
だから、横に逃げるのではなく、縦に成長するんです。
その成長のために、エネルギーを使うんです。
苛立って、グチって、どれだけ気分を害しても、相手はそんなこと全く気付いてすらいないかもしれません。
あなたは自分が我慢していると感じていても、相手は自分が我慢していると感じているかもしれません。
何に時間とエネルギーを掛けるのか。
これを意識しないと、他人の人生に振り回されかねません。
■今すぐ背を向けて走りだそう!
あなたが理解できなくて、納得の行かないあの人に背を向けて、走り出しましょう。
それは背中を向けて逃げるのではなく、相手よりも遥か先に向かう一歩です。
相手はあなたのことを、後ろ指を指して笑うかもしれません。
だけど、振り返らず背中を向け続ければ、そんなものは視界にすら入りません。
自分の人生を生きましょう。