ファッションの自分軸作りに役立つ本~服を買うなら、捨てなさい(地曳 いく子さん著)~
流行やトレンドとは別に
「自分が本当に好きなスタイル」
を見つけていくことです。
そのためには、
イマイチな服は処分して
少数精鋭主義でいきましょう
こんな言葉で始まる本書。
▼これまで読んできた、
「服を減らしましょう」
「一生ものの服を持ちましょう」
と説く本と似た感じかと思いきや、
なんだか趣が異なります。
▼この本が特徴的だと感じたのは、
●買うことに対して比較的寛容。
●買い方のアドバイスが的確かつ実践的。
●「一生もの」は無いと断言し、
常に「今の自分」に焦点を
当て続けている。
●年齢による服装の変化を捉えている。
▼「なるほど!」と思ったのが、
「買い足し」より「買い替え」
という考え方。
どうでもいい服が
クローゼットに増えていく理由のひとつに、
「今まで持っていなかったデザイン(や色や素材)
の服を買いたい」という欲求があります。
はい、あります。
その欲求について、
今後服を買うときは、
新しいアイテムに手を出して
バリエーションを広げようとする前に、
まず定番ものをアップデートすることを
心がけることです。
違うものを「買い足す」のではなく、
すでに持っている定番ものを
「買い替える」という意識で、
買い物をするのです。
▼この手の本を読むと、
一度買ったものは、
それこそ半永久的に
使わなければならないような
感覚に陥ることがあります。
だけど、
しばらく経てば
素材やブランドの好みも変わるし、
自分のライフスタイルも変わります。
服に無頓着ならまだしも、
服が好きゆえに、
何年も先の自分まで見越して、
ましてや「一生」を考えて買うなんて、
至難の業です。
同じ「白シャツ」「ネイビーニット」
と言っても、
「今の自分」は刻々と変わるし、
服自体もマイナーチェンジされていきます。
だからこその、
アップデートです。
▼著者は、
今の時代、「一生もの」はありません
と断言します。
この言葉には救われました。
ついつい、
一生ものを探してしまいますし、
手持ちの服に違和感を覚えた時に、
「あー、
一生ものと思って買ったのに、、、」と、
何とも言えない気持ちになっていたから
(一生ものと期待するには
期待過剰な値段なのですが!)。
その上で著者は、
定番アイテムをアップデートする目安は、
およそ2~3年。
新しいものを買ったら、
古いものはすぐ処分するのが理想
と述べます。
▼ただ、
アップデートを続けると、
同じような服ばかりになりそう。
著者は、
ワードローブに偏りがあるのは失敗ではなく、
むしろ成功です。
それは、
その人の「スタイル」ができている
ということだからです。
(中略)
おしゃれな人は、
みんなスタイルを持っています。
おしゃれになるということは、
自分のワンパターンを見つけることなのです。
と述べます。
そして、
スタイルのある人というのは、
自分の好きなものがわかっている人です。
何を着ていたら楽しいか、
どんな色を着ていれば心地よいかということは、
つねに自分の中に答えがあります。
と述べます。
▼以前の僕は、
同じ色・柄の服を持たないようにしていました。
色んな色・柄を持っている方が
オシャレだと思っていたし、
同じようなものを買うのは、
なんだか損しているような気分でした。
だけど、服を厳選していく過程で
自分が好きな
色・素材・シルエット・ブランドが
わかってきました。
その結果、今は、
同じような色・柄が多いです。
他方で、
この本はとにかく
「今の自分」
にフォーカスしています。
僕の場合、
「来年も着られると思うし」
とか言い訳している部分があったので、
とっても参考になりました。
このブログだけだと、
「ここはどうなんだろう?」
と色々疑問に感じたと思います。
理想的なワードローブ4つの要素、
買い物に出かける前の心得など、
一度読むだけで
たくさんの気づきのある一冊なので、
ぜひ手にとってみてください。