意識と行動で人生は好転する!

弁護士×プロコーチ×セミナー主催者のパラレルワーカー新井玲央奈のブログ。

「無いものフィルター」を外して自分を認める方法~質問にお答えします~




▼昨日の記事に、読者の方から質問をいただきました。

 とっても興味深いご質問だったので、ここで回答させていただきます。

 昨日は、「有るものフィルター」と「無いものフィルター」の説明が主でしたが、今日は、そもそも「無いものフィルター」から「有るものフィルター」にシフトする方法も書きます。

 ↓昨日の記事↓

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■ご質問

 自分のことが嫌いな人が、恋愛やあるいは友情で「あなたのことが好き」と言われたことで、自分を好きになれることもあるのですか?

 「ここが良いところですよ」とか、「こんなこと出来てすごいですね」とか本気で人から評価されたら、自分のことを好きになれるものですか?

 自分のことが嫌いな人は、受け取りベタなのか、「有るもの」を見るように提案してもそれができないような気がしています。

■ご回答

▼「無いものフィルター」で物事を見ていた人が、他者から、

 「あなたのことが好き」

 「あなたのここが良い」

 「あなたはここが凄い」

と言われた時、それが”きっかけで”自分に意識が向き、「有るものフィルター」にシフトすることはあり得ます。

 ただ、それはあくまでも”きっかけ”の1つなので、「こういうことを言われたら必ず有るものフィルターにシフトできる」という絶対法則はありません。

 それをきっかけだと気付かない人も居るし、気付いても掴まない人もいます。

 

▼例えば、女性が男性に対して、

 「私が落ち込んでいる時に、何も言わずにずっと傍に居て、話を聞いてくれてありがとう。そんなあなたのことを好きになりました。」

と告白したとしましょう。

 

▼元々「無いものフィルター」で物事を見ていた男性が、この好意をきっかけに「有るものフィルター」にシフトすることはあります。

 

 つまり、「無いものフィルター」だと、

 「いや、でも俺は、的確なアドバイスを出来る能力が『無い』から、他の男だったら、もっと励ませると思う。

 俺は、気の利いたことが何も思いつかないから聞いてるだけで、何もできていない。

 俺は、君に相応しい男ではない。」

となります。

 告白自体は受け入れて交際することになったとしても、「無いものフィルター」で居る限り、事ある毎に「他の男には○○が有るのに、自分には無い」と考え、それが二人の関係に歪みを生む可能性があります。

 

▼他方、告白を聞いて、

 「あ、そうなんだ、聞くだけで、一緒に居るだけで安心してくれる人がいるんだ。

 そっか、俺は、気の利いたアドバイスができないから聴いているだけなんだけど、『人の話をずっと聴ける能力』が『有る』んだ!」

という風に、この告白が”きっかけ”で、「有るものフィルター」にシフトできるかもしれません。

 

「無いものフィルター」の状態というのは、コップを手で塞いでいるような状態です。

 ですから、中に詰まっている「有る」を、見ることはできません。

 手を離して覗き込めば、たくさん「有る」のに。

 

 そして、人が

 「あなたのことが好き」

 「あなたのここが良い」

 「あなたのここが凄い」

と言ってくれても、コップを塞いじゃってるので、

 「そんなことはない。僕(私)には○○が『無い』から自分を認められない」

となります。

 これでは、絶対に水を注ぐことはできません。

 これが、「受け取りベタ」という状態です。

 

▼じゃあ、どうすれば良いのか?

 そう、コップから手を離せば良いんですね。

 それが、「有るものフィルター」にシフトするということです。

 コップから手を離せば、中に詰まっている「有る」に気付くことができます。

 そして、人から言ってもらえる「有る」を受け取ることができます。

 そのためには、

 1.自分が「無いものフィルター」で物事を見ているという事実に気付くこと。

 2.「無いものフィルター」より「有るものフィルター」で見た方が良いよね、と選択すること。

 3.ちょっとずつ、コップから手を離してみる。

 

▼「自分には○○が無いから、自分のことを好きになれない」と感じている人は少なくありません(過去の僕もそうでした)。

 つまり、無いものフィルターで見ていること自体に気付いていないんです。

 そうではありません。

 無いものばかりだから好きになれないのではなく、

 無いものばかり”見ているから”好きになれないんです。

 

 そう、好きになってから手を離すんじゃなくて、手を離すから好きになれるんです。

 手を離すためには、塞いでいるという事実に気付くことです。

 そして、手を離すんだという選択をすることです。

 

▼「無いものフィルター」で物事を見ていることに気付く方法としてズバリ有効なのは、

 「あなた、コップを手で塞いじゃってますよ=無いものフィルターで物事見てますよ」

と指摘してもらうことです。

 指摘してくれるのは、

 一冊の本かもしれない。

 僕のブログかもしれない(そうなったら最高です!)

 コーチングかもしれない。

 セミナーや講演かもしれない。

 親友や家族かもしれない。

 それは、人それぞれです。

 そして、タイミングが重要です。

 ある時に言われて全然響かなかったことが、その後に急に響いたりしますよね。

 

▼先ほどの「告白」は、「あなたの良いところ」は言っていますが、「あなた、無いものフィルターで見てますよ」と指摘しているわけではありません。

 だから、告白は”きっかけ”にはなり得ますが、あまり大きな効果は期待できません。

 それより、正面から、「あなた、無いものフィルターで見てますよ」と気付かされる出来事に出会う方が、有るものフィルターにシフトしやすいと思います。

 

▼「有るものフィルター」へのシフトは、一瞬で起こるわけではありません。

 徐々に、徐々にです。

 グーッと力いっぱいコップを塞いでいた手の力を、ちょっとずつ緩めて、指の隙間が出来て、ちょっと中が覗けたり、「あなたのここが良いよ」という水が指の隙間からちょっと注がれる。

 そして最後にコップから手を離す。

 そんなイメージです。

 

 しかも、一進一退。

 せっかく力が緩まったのに、また何かの拍子に力が入っちゃうこともあります。

 一筋縄には行かないところが人間の奥深さであり、面白いところです。

 

▼「無いものフィルター」の人が「有るものフィルター」にシフトするために、僕だったらこういうコーチングをするという一例を書きますね。

 自分で自分にコーチング(セルフコーチング)できる人は、やってみてください。

コーチ「あなたが、他の人と比べて『無い』と思ってるのはどういうところですか?」

クライアント「う~ん、話術ですね。僕は本当に話下手で、気の利いたことを言える人とか、パパっと頭が回転して的確なことを言える人が羨ましくて仕方ないです」

コーチ「その、あなたの言う『話下手』で、何か得したことってありませんか?」

クライアント「そうだなぁ、そういえば、あんまり喋らないので、たまにしゃべると言葉の重みがあるとか言われたことあります。

 それと、いつも話を聞いてくれるって言われたことがありますね」

コーチ「人の話を聴いてる時って、『話聴きたくないわー、自分も喋りたいわー』って考えてるんですか?」

クライアント「いえいえ、人の話って、自分の知らないことが多いから、すっごく面白いです。むしろ僕は、自分の話をするより、人の話を聴いてたいくらいです。」

コーチ「それって、人の話を聞ける素質が有るってことじゃないの?」

クライアント「!!!」

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▼僕がベースにしているコーアクティブ・コーチング。