▼学生や社会人1,2年目の若い方と仕事以外で出会うことがあります。
▼僕のセミナーに参加してくださる方も最近増えてきました。
若い内からそういう場所に足を運ぶというのは、僕からすると物凄いことです。
僕はそんな発想すら無かったし、仮に発想はあっても、「参加しない理由」なんて山ほどありますから、足を運ぶことは無かったでしょう。
実際僕が始めてセミナーというかイベントに足を運んだのは、30歳になった頃でした。
正直、もっと早く色んな場所に行けば良かったと後悔しています。
▼ただ僕が若い頃は、セミナーやイベントには行っていなかったのですが、とにかく出会った大人の話をよく聞いていました。
しかも、出来るだけ深いところを聞こうとしていました。
今思えば結構厚かましいことをしていたのですが、若さゆえに許されたのでしょう。
▼なぜそんなことをしていたのか?
それは、先人の知恵や経験を教わることで、
・失敗しない人生を送りたい
・成功する人生を送りたい
という想いがあったからです。
その想いは、「希望」「夢」という綺麗な言葉ではなく、「強迫観念」「恐怖」に近いものでした。
「絶対に失敗したくない」
「絶対に成功したい」
そういう強迫観念や恐怖から、色んな人の話を聞いて回ったわけです。
▼若い方の悩みに対しては、ある程度社会経験を積んだ人ならば、
・自分はこうやって解決したよ
・こう考えると良いよ
とアドバイスできることが多いです。
僕も、たくさんのアドバイスを頂きました。
▼ただそれは、社会経験や試行錯誤というバックグラウンドがあるからこそ導き出されたアドバイスであることが多いと感じます。
ですから、社会経験や試行錯誤が浅い段階でそのアドバイスをもらっても、まず腑に落ちません。
そのアドバイスがどれだけ的確で真理を突いたものであっても。
▼例えるなら、富士山の頂上で見た夜明けの景色の写真を見せられるようなもの。
実際に登った人は、「登る途中でこんなトラブルがあって、なんとか登り切って、この絶景を見たんです!ね?素晴らしいでしょ??」と熱く語ります。
だけど、登ったことない人がその写真を見せられても、「綺麗だな」とは思いますが、実際に上った人と同じテンションでは理解できません。
感動する映画のラストシーンだけ語っても、最初から観ていない人にその感動が伝わらないのも同じです。
▼「じゃあ若い方にアドバイスしても意味が無いのか?」というと、決してそうではありません。
若い方からすれば、
(1)今は分からなくても、チャレンジしていく過程で、「あ!あの時の話は、こういうことだったのか!」とピンとくる時が訪れます。
反対に言うと、今理解できないことに焦る必要は全くありません。
(2)ですから、今はよくわからなくても、たくさんの言葉のシャワー、アドバイスのシャワーを浴びておきましょう。
(3)そして、その中から、今はよく分からなくても、とりあえずやってみましょう。
もちろん、手当たり次第なんでもやってみるということではありません。
一定の信頼の置けるアドバイスを選んで、いきなりハイリスクを負うようなことは止めて下さい。
(4)やってはいけない事は、「完全に理解できて、うまくいく保証があるアドバイスに出会えるまで、何もやらない」ということです。
そんな都合の良いアドバイスは、ありません。
▼僕にとっての心のメンター、千田琢哉さんの言葉を引用させていただきます。
「答えは教えるから、理由は自分で考えろ」
ということなのだ。
答えさえ教えてもらえれば、とりあえず目の前の仕事を片付けることはできる。
そうやって目の前の仕事を大量に片付け続けるうちに、次第にその理由がわかるようになってくるのだ。
「答え」は他人に教えてもらってもいいが、「理由」は自分で気づかなければ意味がない。
(「その『ひと言』は、言ってはいけない」P134)
これは仕事に関する下りですが、人生訓についても同じです。
先人からのアドバイスは、その人なりの「答え」です。
その答えに沿って動き続ける内に、理由が分かるようになります。
答えと理由をセットで教えてもらっても理解には限界があります。
ですから、今動きだすために答えを教えてもらうわけです。
自他ともに前向きにさせる口ぐせは「とりあえずやってみよう」である。
とりあえずやってみなければ、何事も始まらないのだ。
とりあえずやってみると、やってみた人間にしかわからない疑問が出てくる。
(「人生が変わる100の口ぐせ」P111)
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