「ありたい自分」に近づく方法〜自分を客観視できているか?〜
■「ありたい自分」「なりたい自分」に近づく方法
自分を客観視することは、「ありたい自分」「なりたい自分」に近づくためには、とても大切なことです。
客観視するとは、「他者からどう見られているか・思われているか」を意識すること。
「周りからどう見られても気にしない」というのが「ありたい自分」ならば客観視は不要ですが、なかなかそういう人は少ないはず。
例えば、
・ 親しみを持てる人でありたい
・ 清潔感がある人でありたい
・ 信頼できる人でありたい
・ 礼儀正しい人でありたい
そういった「ありたい自分」になるには、他者からの評価を意識する必要があります。
なぜなら、親しみが持てるか、信頼できるか、いずれも、他者からの評価でしかないからです。
ですから、他者からの評価を意識する、つまり自分を客観視することが必要だと思います。
客観視した上で、
「ありたい自分に近づけているか?」
「もっとどうすれば、ありたい自分に近づけるか?」
「ありたい自分なら、ここでどう振る舞うべきか?」
と意識し続けます。
客観視とは言っても、自分の頭の中で考えていることですから、どこまで行っても主観的。だけど、その主観を客観に近づけることは可能です。
その方法としては、主に、
① 他者の、自分に対するリアクションを見ること
② 他者の立ち居振る舞いを見ること
■①について
自分の立ち居振る舞いによって、必ず相手はリアクションをします(無視される、流されるという静的リアクションも含みます)。
そのリアクションを手掛かりに、自分がどう見られているか、想像することができます。
例えば、自分と話す時、相手の表情がこわばっていたり、萎縮しているように感じたならば、相手には威圧的だと映っている(自分にその意図が無くても)。
同じ相手に対して、今度は努めて和やかに接してみたら、相手の表情も和らいだのであれば、今度は、相手に安心できる人だと映っているということ。
こうやって、他者の、自分に対するリアクションを見ることによって、自分を客観視できます。
つい、相手のせいにしてしまうことがあります。
「僕は威圧感を与えたくないけど、相手がミスばかりするから威圧的にならざるを得ないんだ」
「僕は威圧感なんて与えてない。相手が勝手に感じているだけだ。」
だけど、「ありたい自分」は、他者からの評価・印象抜きには達成できませんから、そこはグッとこらえます。
相手が威圧的だと感じたのならば、それが答え。
■「②他者の立ち居振る舞いを見ること」について
①は、自分の立ち居振る舞いに対する他者のリアクションを見るという話でした。
②は、他者の立ち居振る舞いに対する他者のリアクションや自分が感じた印象を見るということです。
他者の立ち居振る舞いを見ていて、「あ、こういう態度はちょっと嫌だな」とか「あ、これは自分もやってしまいがちな態度だな」と思うことがあります。
ある人の言動に対して、「あれはないよね」と皆が振り返ることもあります。
人の振り見て我が振り直せと言いますが、正にそれです。
例えば、何かして上げた時に、すぐに、きちんとお礼が言える人に対しては、「さすがだなぁ」「嬉しいなぁ」と思いますね。
他方、何のお礼もなければ、「失礼な人だな」「もう何かしてあげるのはやめよう」と思いますね。
自分が「嬉しいな」「嫌だな」と思うことは、自分が同じことをした時に、他者から受ける感想・印象でもあります。
ですから、良い例・悪い例問わず、人の振りを見て、「じゃあ自分はどうすれば良いだろう?」と意識することで、客観視できます。
■客観視できないと、どうなる?
客観視できなくなると、場合によっては、周りから浮いた状態になります。
時折、「いやいや、あなたがそれを言ったらダメでしょう」「その態度は無いでしょう」ということがあります。
これは、客観視できていない故ではないかと思います(意図的にそういう言動をしている場合はある意味客観視できていますが)。
僕も、客観視できているとは思っていません。
「あぁ、さっきの言い方は、嫌な言い方だったな」と反省することも少なくありません。
言っている時に客観視できていれば、もっと違う言い方があったはずなのに…。
正直に言うと、客観視するのって、結構勇気がいるんです。
他者の自分に対するリアクションを見た時、「ありたい自分」と程遠いと気付き、愕然とすることがあります。
「あぁ、僕はこういう風に思われてるんだ」と思うと、ヘコみます。
それでも「ありたい自分」「なりたい自分」を目指すか、目を閉じて主観的で居続けるかるかは、自分の選択次第です。能力ではありません。選択です。
僕の感覚では、主観的で居続ける時間が長いほど、客観視できるようまで時間が掛かります。
主観的で居続ける時間が長いほど、客観視する過程でのショックが大きくなります。